東京外国語大学欧米第一課程ドイツ語専攻
「コンピューターとドイツ語学習研究」(ヨーロッパ言語研究T演習)
担当: 境 一三


Direkte Methodeのメリットとデメリット


クラスの皆さんに考えてもらった,DMのメリットとデメリットです。参考にしてください。


Direct Methodのデメリット

   DMは「翻訳を介さない理解を最終目的とする教授法」であることから、実際に目標言語使用者と言語上でコミュニケーションをとれるようにするという意味ではとても効果的な教授法であると思う。ただ、幼児が母語習得をモデルとしたナチュラル・メソッド、音声重視のフォネスティック・メソッド、「話す・聞く」に重点をおいたオーラル・メソッドにしても、「文法翻訳法」に対してあまりにも極端であって、「文法翻訳法」で重視された「文字言語の理解と習得」もコミュニケーションにおいては欠かせないものなのではないだろうか。また、習得目標によって異なってくるとは思うが、真に深い意味で外国語を習得する(真に深い意味でコミュニケーションをとれるようになる)ということを考えると、やはり目標言語圏の文化を学び、その理解を深めながら目標言語を習得するということも忘れてはならないように思う。


ダイレクト・メソッドの特徴

 

@教材は、日常の話し言葉

A発音記号を用いて発音指導(初期には綴り字を見せない。)

B外国語の単語をその概念と直接結びつける。その際,絵などを利用。

C母語とその外国語間での翻訳ではなく、自由作文を行う。

D文法は,リーディングを通して,帰納的に学ぶ。


1. Direkte Methode の批判、Zielgruppeは?

 

・口頭での言語使用は可能になるが、高度な知的作業は伴わない。また、高度な言語運用もできるようになるとは思えない。

→Zielgruppeは、その言語が使われている地域で働く人々、もしくは、旅行などでその地域を訪れる人々など、「とりあえず、ある程度」使えればよいという人々を対象。

・学習初期段階であっても、文字を導入しないのはどうか? →文字を導入した方が早く定着するのでは?

・母語とのinteractionがない。 →翻訳、通訳などの能力は身につかない


Direkte Methode の欠点について

・ 生徒の能力の差が出てくる−同じ授業を受けていても生徒の能力の差は存在し(特にリスニング)その埋め合わせが難しい。

・ 教師の能力が大きな影響を及ぼす一教員の負担が増える。母語話者でない教員が英語を話すと、今使われている英

語が取り入れにくい。

・ 「日常会話」的な英語を話す能力をつけるのが目的。−学問的な難解な文章を読んだり、通訳、翻訳家の育成には向いていない。

・ 最初から文字の導入がないことには無理がある。 -4技能を一度に使うことが言語習得におけるいちばんの近道になると思う。


メリット:母語を介さないので伝達・理解が早い

4技能(聴・話・読・書)が網羅されている

日常会話の訓練に向いている

すべて正しくないと話せないという日本人学習者に多い傾向が無い

 

デメリット:実物教授を教室でやるには限界がある

特に抽象概念が伝えられない

一言語使用だと本当に理解できているかの確認がしにくい

第二外国語や第二の外国事情を学ぶ場合、既に習得している

言語や文化との差や違いを理解しがたい

 


Direkte Methodeに対するメリット・デメリットについて

<メリット>

<デメリット>


direct methodの欠点に関してのレポートを提出します。自分自身この方法で授業を受けた事がないので少し説得力がないかもしれないです。実際に体験してみることが一番よい方法だと僕は思います。ただ、時間とお金がないというのはなんともかんとも。

・教師の確保が難しい、ネイティブでかつこの様な教育法に熟知している先生はなかなかいないのでは?チェコ人などは日本では多分みつからないと思う。

・抽象的な単語(これも定義が難しいと思うが・・)が覚えられない、または授業中にでてこないので覚えられないという以前に知らないというレベルでとまってしまうと思う。ただ、生徒が自分で文献を読む力をつけるような授業をとるならば話は別になると思う。確かオランダなどは直接教授法が発達してるときいたのですが...。